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マンションの玄関リフォームを徹底解説!マンションリフォームで可能なこととは


中古マンションリフォームと聞くと浴室やキッチンなどの設備、LDKなどの内装などが思いつくことでしょう。
しかし、目立たない部分のリフォームが意外に重要な場合があります。玄関のリフォームもその内の1つです。
実際、マンションの玄関は来訪者の第一印象を決めます。その印象は家人への評価に繋がり得ます。決して軽視すべきではないのです。

ところで、そこで課題となることが「リフォームで玄関はどのように変わるか」です。
ここでは中古マンションの玄関の難点からはじめて、玄関リフォームで可能なこと、そして注意点を紹介します。

 

目次

・1.中古マンションの玄関の難点

・2.玄関リフォームで可能なこと

・3.玄関リフォームの注意点

・4.まとめ

 

中古マンションの玄関の難点

まずは中古マンションの玄関の難点を取り上げましょう。

狭い

昔のマンションの玄関は収納が少なく、とにかく狭いケースが多くありました。
玄関内には靴を置くだけのスペースがある程度で、下駄箱を別途に置くと靴を置くスペースを取ってしまい、更に狭くなったものです。
家族が多い世帯の場合は家人の靴を置く程度がやっとの場合がありました。来訪者の印象を落とすこともあり得たのです。

収納が足りない

収納も少ないマンションもあります。小型の下駄箱程度が設置されているだけで、キャパシティも少ない場合があるのです。これはデッドスペースの活用が進んでいなかったのかも知れません。
尚、靴の収納には様々なアイデアが紹介されていますが、それでも今のマンションの収納には及びません。やはり見劣りするものです。

ドアを開けるとリビングまで見えることがある

マンションの間取り図を見ると気が付くことに「玄関を入って直線の廊下があり、まっすぐに行くとリビングに到着する」というケースが少なくありません。
この間取りは玄関を入ると直線の延長にリビングがあるため、中が見えてしまいます。つまり、生活空間までが丸見えでプライバシーの保護の点で問題があるのです。
来訪者にまで生活空間が見えてしまう状況は日常生活上、良くはありません。

デザインが古い

中古マンションの玄関はデザインの様式が古く、現代の玄関と比較すると野暮ったく見えるケースがあります。
デザインは年代によって流行があるため何が良いかは一概には言えません。しかし、少なくとも現代のデザインとは違うため、やはり見劣りしてしまいます。

使う素材が現代的ではない

古いマンションの中には今のマンションの玄関と素材のレベルから違う場合があります。その結果として性能そのものまで違って来るケースもあるのです。
例えば、昔の玄関ドアと今の玄関ドアでは断熱性能や防音性能が違う場合があります。これはドアの内部の素材が進化しているためです。
ところで、断熱性が違うとその世帯の光熱費にまで影響します。建材に使う素材は重要視すべきなのです。

 

玄関リフォームで可能なこと

次に玄関リフォームで可能なことを挙げてみましょう。
今のリフォーム技術は高く、昔のマンションを現代的に変えます。しかし、全部の現場がリフォーム可能とは限りません。制限はどうしても発生するからです。
そのため、玄関リフォームを検討する場合には「何が可能か」を知っておくことが重要です。知識があれば、スムーズに話が進むからです。

間取りを変えて広くする

マンションのリフォームにはスケルトン化する場合もあります。これにより、部屋の間取りを変えることも可能です。ダイニングと別の部屋を繋げてLDKを作るケースがよく見られます。
さて、この間取り変更によって玄関を広げられます。狭かった玄関を拡張し、収納を多くする工事も可能です。
また、壁紙やフロア材の交換をすれば洗練された雰囲気を演出できます。
このように、リフォームによって玄関は広くなり、雰囲気も変わります。来訪者のマンションに対する印象も変わるでしょう。

クランクイン玄関に変える

前述のように、マンションには玄関を入ると直線的な廊下があり、リビングまで見えてしまうケースがよくあります。
ところで、間取りを変更するリフォームによって、廊下に曲がり角を付ければクランクイン玄関となります。クランクイン玄関にするならば室内までは見えないため、プライバシー保護の点で良好です。
また、クランクイン玄関にすれば玄関の印象も良くなります。来訪者にとっても居室内まで見える状態は気まずいからです。クランクイン玄関で中まで見えなくすれば、そのような思いをする必要はありません。

フロア材の変更

フロア材を変更すると部屋の印象が大きく変わります。
例えば、クッションフロアのような床から天然木のフローリング材に変えれば高級感が出るでしょう。
このようなリフォームはLDKなどで見られる工事ですが、玄関への応用も可能です。フロア材の交換により、玄関の印象がガラリと変わります。
尚、インテリアデザインはコーディネートが大切です。フロア材を変える時には、他の部屋のフロア材との統一性を検討して決めると全体のデザインがまとまります。

壁紙の変更

インテリアはコーディネートが非常に大切です。壁紙は重要なアイテムのため、特に統一が必要です。
さて、玄関リフォームには壁紙を交換し、他の部屋に合わせられます。上手に合わせれば、玄関からリビングまで、雰囲気の統一が可能です。
ただ、壁紙には色やテクスチュアで幅広いバリエーションがあるため、何を選んで良いか迷うかも知れません。サンプルを取り寄せての現物確認が必要となるでしょう。
尚、今では壁紙にも機能を持たせたタイプがあります。例えば、防臭や抗菌、そして抗アレルゲンの機能を持つものまであります。玄関にこれらの壁紙を使えば、より良い環境となるでしょう。

天然素材の活用

建築資材には人工素材と天然素材があります。内装材で言うならば、フロア材であればクッションフロアなどで、天然素材であれば天然木の無垢フローリング材です。
人工素材も天然素材も双方にメリットとデメリットがありますが、高級感の演出であれば天然素材のものが使えます。
リフォームでも天然木の無垢フローリング材が利用可能です。無垢フローリング材でも樹種によって風合いが違うため、全体に合わせて使い分けると良いでしょう。
ただし、天然素材はメンテナンスに手間が掛かる場合が多いです。

収納の工夫

先にも挙げたように、昔のマンションは玄関部分の収納が足りない場合があります。
リフォームでは、収納の改善も可能です。
例えば、玄関の壁面にシューズボックスやラックを作り付けるならば、昔のマンションの玄関よりもキャパシティが増えます。デッドスペースの有効活用としても効果的です。
また、作り付けるならばデザインのコーディネートが可能です。フロア部分と合わせれば、玄関をスタイリッシュに飾れます。

照明で雰囲気を変える

昔の玄関部分の照明器はデザイン面では劣っていました。蛍光灯のタイプが多く、明るくはできても雰囲気作りの点で欠けていました。
しかし、今の照明器はLEDのタイプが多く、光の色までが選べます。光は白色から暖色まであり、照明器は光の調節までが可能なタイプもあるのです。
そのため、古いマンションの照明をリフォームすれば光の色を変えることも可能になり、玄関の雰囲気も変えるようになります。
尚、インテリアデザインはコーディネートが大切です。壁紙やフロア材のリフォームに合わせて検討するべきでしょう。

段差解消

玄関は段差があって当然の部分のように思えるかも知れません。
しかし、玄関を広くすればちょっとしたスロープが作れます。スロープの角度をどの程度にするかは注意が必要ですが、それでも転倒のリスクは軽減できます。
また、管理組合の許可が必要にはなりますが、ドアの交換も可能です。今のマンションドアは昔のものよりも段差が小さく作られているため、安全面で向上します。ドアリフォームは施工が昔よりも容易で、1日で交換が可能なタイプがあります。

手摺りの設置

バリアフリー化には手摺りの設置が不可欠です。手摺りが無ければ転倒リスクが高まるからです。
さて、古いマンションの玄関には手摺りが無いケースが少なくありません。
しかし、玄関部分にも手摺りはリフォームで設置が可能です。玄関部分に補助手摺りを設置すれば、靴を脱ぐ時の転倒リスクを低減できます。また、廊下の手摺りと繋げれば動線の安全性アップにも繋がります。

車いすへの対応

車いすへの対応もリフォームで可能です。「段差解消」と「広さ」がリフォームのポイントとなるでしょう。
段差をスロープなどで解消すれば、車いすを使っての出入りが可能となります。また、玄関を広くすれば、車いすの旋回もしやすくなります。
ただ、車いすへの対応は間取り変更のレベルになります。廊下の幅を広げることも併せて考える必要があるため、大工事になる場合が多いです。

 

玄関リフォームの注意点

玄関リフォームによって、中古マンションは大きく変わります。雰囲気、機能、安全性、どれをとっても魅力的です。
しかし、マンションはリフォームに制限が発生する場合が多いです。
ここでは、玄関リフォームの注意点を取り上げます。

管理規約の確認

マンションにはさまざまな制限があり、リフォームもその範囲の中で行わなければいけません。
管理規約もその制限の内の1つで、リフォーム可能な範囲は規約で定められているのです。
さて、マンションの管理規約はマンション単位で決められていて、ケースバイケースです。そのため、リフォームを行うためには管理規約の確認を都度しなければいけません。
管理規約には可能な工事の範囲だけではなく、使える資材の仕様まで謳われている場合もあります。リフォームの際には、管理組合に問題がないかを確認しましょう。

予算計画

予算計画は余裕を持った方がベターでしょう。これは、追加工事が必要になるケースがあるからです。
例えば、工事の途中で不具合が見つかる場合があります。…内装材を交換しようとしたら、下地の痛みが激しく、下地から交換する必要が生じた…といったケースです。
尚、このようなアクシデントは「はじめてみなければ分からない」といった場合も少なくありません。工事をはじめてから必要になる追加工事もあるため、予算の余裕は大切なのです。

変更は専有部分に限定される

前述のようにリフォームは専有部分に管理規約がありますが、玄関部分は専有部分と共有部分に分かれる境界部分であるため、特に注意が必要です。
良い例が玄関ドアのリフォームです。玄関ドアは廊下側が共有部分、内側が専有部分です。そのため、玄関ドアは実質的には勝手な変更はできません。管理組合の許可が必要です。
玄関部分の変更は特に注意が必要です。細かい部分まで管理組合に確認しながら玄関の仕様を決めましょう。

玄関ドアの変更について

前述のようにマンションのドアは管理組合の許可が得られれば交換が可能になります。
今のリフォーム向けのマンションドアは防犯性をはじめ、さまざまな点で性能が向上しています。
管理組合に相談する際には、どのようなドアがリフォームの候補になるかなど、細かい部分まで決めた上の方が良いでしょう。

避難についても考えておこう

火災などの非常時には玄関は避難口になります。そのため、物が散乱するような構造ではいけません。リフォームの際には、玄関からの脱出も勘案しなければいけません。
例えば、シューズボックスを壁面に作り付けた場合、地震発生時に破損してしまうならば、逃げられない可能性も出ます。仮にシューズボックスが破損した場合、その部材がフロア面に散乱してしまうと、足の踏み場もない状態になるからです。
マンションの場合はベランダからも逃げることは可能ですが、玄関からの脱出は最重要と考えるべきです。玄関を考えるときにはデザインの検討と同時に、避難についても考えておきましょう。

 

まとめ

中古マンションの玄関リフォームについて取り上げました。古いマンションの玄関のデメリットや、リフォームによって可能である内容が把握できたことでしょう。また、玄関リフォームの注意点についても理解できたことでしょう。
中古マンションのリフォームは住み心地を改善する上で必要です。リフォームは玄関であっても軽視されるべきではありません。デザインや機能、そして避難などをトータルに考え、より良いリフォームとしましょう。

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