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リフォームとリノベーションの違いとは?メリットとデメリットを徹底解説!


不動産広告では「リフォーム済み」の物件、あるいは「リノベーション物件」などの用語を見かけます。
さて、「リフォーム」や「リノベーション」は中古不動産に記載されている用語で、両方とも「改装」を指す用語です。
しかし、両者はニュアンスが違います。混同すると大きな失敗にも繋がり得るため、ニュアンスまで正確に知っておかなければいけません。
そこで、この記事リフォームとリノベーションの違いについて取り上げます。

 

目次

・1.リフォームとリノベーションの違い

・2.リフォームとリノベーションの違い(メリット)

・3.リフォームとリノベーションの違い(デメリット)

・4.リフォームとリノベーションのどちらにするか

・5.まとめ

 

 

リフォームとリノベーションの違い

最初に結論を取り上げましょう。リフォームとリノベーションの違いから解説します。

リフォームとは何か

リフォームは不動産の改装ですが、「回復」の意味が強い言葉です。
不動産は築年数が経つと老朽化が目立つようになり、故障や劣化が目立つようになります。当然ながら日常生活に支障を来します。
そこで行われることがリフォームです。リフォームで設備や内装を交換して、住宅としての「機能を回復」させるのです。
例えば、キッチンが老朽化してしまった場合には交換をします。ただし、リフォームは「回復」であるため、同レベルのキッチンへの交換となります。
そのため、不動産をリフォームした場合には暮らし心地は回復しますが、大きく向上することは基本的にありません。

リノベーションとは何か

その一方で、リノベーションは「価値向上」の意味合いが強くなります。
改装することによって、改装前の機能を回復させるのではなく、改装する以前よりも価値を各段に挙げるのです。
例えば、キッチンが老朽化した場合、リノベーションでは既存のものよりもハイグレードのタイプを選びます。キッチンはグレードが高くなるとデザイン性良く、機能のレベルも高いです。そのため、暮らし心地が各段に良くなります。
尚、賃貸不動産の場合は暮らし心地や利便性が家賃に直結するのですが、リノベーションによって家賃のアップが狙えます。また、売却にも有利になることでしょう。

リフォームとリノベーションの違い

このようにリフォームとリノベーションは意味が違います。リフォームは「回復」でリノベーションは「価値向上」です。
そのため、リフォームをした中古マンションとリノベーションをした中古マンションでは住み心地が違います。リノベーションの方が価値向上をしているため、各段に優れることでしょう。
ただし、今の住宅設備は昔のものより基本的な部分が性能アップしているため、同等の設備に改装しても暮らしが良くなります。そのため、リフォームとリノベーションがどこで変わるかが曖昧で、人によっても見解が異なります。

 

リフォームとリノベーションの違い(メリット)

リフォームとリノベーションは意味が違うのですが、この意味の違いはメリットとデメリットにも現れます。
そこで、ここではリフォームとリノベーションのメリットの違いを挙げてみましょう。

リフォームのメリット

まずはリフォームのメリットを取り上げます。

コストパフォーマンスが良い

最初に挙げられることがコストパフォーマンスです。
前述の通り、リフォームの場合は改装を機能回復のレベルで留めます。そのため、リフォーム前の設備にもよりますが、多くの場合は費用が大きく上がる改装にはなりません。
その点、リノベーションの場合は高級な資材や高性能の設備を使います。リフォームを比較するとコスト的に不利なのです。

工期が短い

リフォームの工事は設備の交換や内装の変更などに留まります。そのため、工期は比較的短めです。
実際、簡単な設備の交換であれば1日程度で終わるケースが少なくありません。
その点、リノベーションの場合は部屋全体を一旦撤去するケースもあります。工事の量が多くなるため、工期は掛かります。

施工後をイメージしやすい

施工後をイメージしやすい点もメリットです。
基本的には大きな改装にはならないため、リフォーム後のイメージも難しくはありません。
また、今ではCGを使ったプレゼンテーションも可能です。図面を見慣れていない人であってもリフォーム後をイメージしやすくなっています。
尚、リノベーションの場合は簡単ではありません。マンションの場合は専用部分を全部撤去した上での改装にもなるため、現状とは状況が全く変わることが多いです。それだけにイメージは難しいのです。

リノベーションのメリット

次にリノベーションのメリットを挙げてみましょう。

自由度の高い設計

リノベーションは「価値向上」の改装なのですが、改装部分は表面的な部分だけはありません。マンションの場合は共有部分となるコンクリート躯体やサッシやドアなどを除いた、専有部分全部を撤去するスケルトン・リノベーションもあります。
そのため、設計の自由度は高いです。設備や内装の交換だけでなく、間取りまで変えてしまうこともあります。
尚、リノベーション業者によっても異なりますが、技術力の高い会社は「注文住宅並み」の工事もできます。法律や管理規約に抵触しない範囲で、顧客のイメージ通りの部屋を造るのです。

凝ったデザインも可能

設計の自由度が高くなると、それだけ凝ったデザインも可能となります。
例えば、フロア材に天然木を使ったり、壁を漆喰や珪藻土で塗ったりするなど、自分好みの部屋造りが可能です。
また、浴室や玄関などのデザインも自由です。明るくするために広くしたり、プライベートを守るためにクランク玄関を取り入れたりすることもできます。更には本棚などの家具を造作にして、部屋の雰囲気を好みに合わせることも自在なのです。

設備のグレードアップができる

リノベーションは価値向上のため、設備のグレードアップもします。
中古マンションであってもリノベーションによって設備のグレードを向上させれば、新築並みの生活が可能となります。しかも、予算に合わせて設備の優先順位を変えることもできるため、より自分に合った部屋を造れるのです。

 

リフォームとリノベーションの違い(デメリット)

このように、リフォームとリノベーションにはそれぞれ違うメリットがありました。
次に、デメリットを比較してみましょう。

リフォームのデメリット

まずはリフォームのデメリットからです。

設計に制限がある

リフォームは「回復」のため、設備の交換や内装の変更に留めます。大きな変更までしない点がデメリットと言えるでしょう。
例えば、バリアフリー化を考えた場合、価値の大幅な向上を狙うのであれば、廊下を広くしたりします。
しかし、リフォームは価値の回復です。そこまで大掛かりな改装はしません。

凝ったデザインにはなりにくい

リフォームは凝ったデザインにまではしません。基本的には「回復」のため、きれいにはなりますが豪華にはしません。
例えば、現状のフロアがクッションフロアを使っているならば、天然木のフローリングには変えず、新しいクッションフロアで対応します。また、キッチンなども豪華はせず、現状のものと同等レベルのタイプに交換して対応するのです。

性能が上がらないこともある

リフォームは回復の意味のため、設備も既存と同等クラスのタイプを設置するケースが多いです。
そのため、住宅の性能は上がらない場合があります。
例えば、現在の浴室の上位機種は浴槽に断熱材を入れてあって冷めにくいようになっているのですが、リフォームの場合にはそこまで良いものを付けないからです。

リノベーションのデメリット

次にリノベーションのデメリットを挙げてみましょう。

コストが高め

リノベーションは価値向上のため、良い設備と資材を使います。
また、一旦撤去する部分も広いため、それだけの手間が発生します。
そのため、コストはリフォームよりも高めです。
例えば、住宅設備には高級グレード・中級グレード・普及グレードがありますが、リノベーションは現状より良いものを設置します。また、撤去と同時に間取り変更などの大きな工事をしがちです。
コストはそのためにも発生します。大きなリスクとも言えるでしょう。

工期が掛かる

リノベーションは工事の規模が大きくなるため、工期もそれだけ掛かります。単なる内装の交換ではなく、配管なども含めて多くの部分を改造するため、それだけ時間を要するのです。
ところで、工期が掛かると対応しなければいけないことがいくつか発生します。
例えば仮住まいの手配があるでしょう。また、家財の一時保管も必要です。そして、近隣の住民への挨拶や工事に関する説明などをしなければいけません。

ローンの負担が高め

リノベーションの場合にはリフォームローンやリノベーションローンを使います。これらは金利が住宅ローンよりも高めです。
ですから、施工部分が多くなって工事費用が多くなる場合には、ローン返済の負担額が増えます。

 

リフォームとリノベーションのどちらにするか

このようにリフォームとリノベーションはメリット・デメリット共に異なります。
ですから、状況によってはリフォーム物件を選ぶ場合にメリットがある場合、リノベーション物件を選んだ方がよい場合があります。
そこで、ここでは両者を比較してみましょう。

リフォーム物件を選ぶ方が良い場合

まずはリフォーム物件を選んだ方が良い場合です。

コストが掛けられない場合

前述のようにリフォームは基本的費用が安めです。そのため、コストが掛けられない場合がおすすめです。
リノベーションの場合にはケースにもよりますが1000万円を超えるケースが珍しくありません。しかし、リフォームであれば、そこまでは膨らみません。
コストが掛けられない場合にはリフォームにて対応すべきでしょう。

早く工事を終わらせたい場合

リフォームは工期が短くて済みます。ですから、工事を早く終わらせたい人に向きます。
工期が長く掛かるならば、仮住まいの手配も考えなければいけません。その場合には費用も余計に掛かります。
その点、リフォームであれば工期は短くい場合が多いです。仮住まいを手配したとしても費用を抑えることも可能で、経済的メリットも発生します。

立地を優先させたい人

中古マンションを購入して改装して住む場合、立地を優先させたい人にはリフォームが向きます。
これは立地に予算をまわせるからです。
マンションは立地条件が良いと価格が高くなります。しかし、予算の上限が決まるならば、改装には費用を掛けられません。
その点、リフォームで対応するならば、工事費が抑えられて物件購入費にまわせます。良い立地の物件が買えるのです。

リノベーション物件を選ぶ方が良い場合

次にリノベーション物件を選ぶ方がよい場合を挙げてみましょう。

ゴージャスな部屋にしたい場合

ゴージャスな部屋にしたい場合にはリノベーション物件を選ぶべきです。
リノベーションは改装によって価値を上げた部屋です。それだけ、中身はゴージャスになっていて、暮らし心地が違います。
特に、今のリノベーション技術は注文住宅に匹敵すると評価する人もいます。豪華な生活を望むのであれば、リノベーション物件が良いでしょう。

間取りまで変えたい場合

中古マンションは今の物件とは異なり、和室を中心としたケースが少なくありません。
そのため、今のLDKを中心とした物件とは間取りが異なります。
ですから、現代的な生活を望むのであれば、間取りの変更も考えることになります。
その点、リノベーションは間取りの変更までするため、オススメです。

新型の設備にしたい場合

設備交換のレベルであればリフォームでも対応するでしょう。
しかし、新型の高性能の設備まで対応するとは限りません。リフォームの場合はコストを優先させるため、型落ち品を使うこともあるからです。
その点、リノベーションであればコストよりも設備の性能を優先させます。新型の設備にしたい人にはリノベーション物件が適しているのです。
尚、住宅設備は一般的に「高級」「中級」「普及」のグレードに分かれます。価値向上のリノベーションであれば、上位機種が付く場合もあるため、オススメです。

 

まとめ

リフォームとリノベーションの違いについて取り上げました。「回復」と「価値向上」の違いによって、さまざまな点が変わることが掴めたことでしょう。
今は良質の中古マンションが出ているため、どれくらいの改装にするかはケースバイケースでしょう。築浅の物件であれば、元々の状態が良いために少しのリフォームでも満足できるかも知れません。
いずれにしても、家づくりはそれぞれ違います。自分に合わせた改装をしましょう。

なお、マンションのリフォーム・リノベーションに関するご依頼は「ビルディングデザイン」がおすすめです。
PanasonicリフォームClub加盟店でもある当社では、デザイン・設計から施工まで自社ですべての内容を承っているので、個別に業者を依頼するよりもコストを抑えれる可能性もありますし手間も省けます。

さらに、物件選びからサポートをしているため、要望に合った空間を提供できます。
「ビルディングデザイン」を利用して、費用を抑えつつ快適な住居をデザインしましょう。
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