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マンションのキッチンリフォームを徹底解説!キッチンのタイプ・人気のオプションについて

昔の日本家屋の中心位置は「茶の間」でした。ダイニングキッチンはあったものの、家の中心ではなかったのです。
しかし、今の住宅はLDKを中心とした家が多くなり、キッチンは家の中心となりました。

そして、今ではキッチンの様式も変わり、使い勝手とデザインを両立させたタイプが登場しています。
これはマンションのリフォームにも表れています。

ここで取り上げるのはマンションのキッチンリフォームです。中古マンションがリフォームによってどのように変わるか、最近のキッチンアイテムなどを織り交ぜながら紹介します。

 

目次

・1.中古マンションのキッチン事情

・2.キッチンの種類

・3.最近のキッチンアイテム

・4.キッチンリフォームの例

・5.キッチンリフォームの注意点

・6.まとめ

 

中古マンションのキッチン事情

まずは中古マンションのキッチン事情を取り上げてみましょう。
古いマンションが今のキッチンとの多くの相違点は少なくありません。比較してみると、リフォームの必要性が再確認できることでしょう。

壁付け型が多い

特に築年数の経った中古マンションに多いのが壁付け型のキッチンです。
壁付け型は今の物件でも多く用いられますが、築年数の経ったマンションは比率が高かったと言えるでしょう。

尚、マンションをはじめとするビル建築は築50年を超えたレベルでも使われています。生活様式が異なるためリフォームが望まれますが、構造としては今でも使えるのです。

LDKでない場合も多い

LDKの登場は比較的新しいです。概ね1980年代と言われます。
この頃は第5次マンションブームとも呼ばれ、多くの物件が乱立しました。時代的には198年代後半からのバブル期と重なります。

それ以前のマンションはLDKの率は減ります。昔のマンションはLDKでない場合が多かったのです。

カウンター式キッチンは少数派

中古マンションでも今のような対面式のものがありますが、多くの場合が比較的新しい物件です。登場したのが1980年代のマンションブーム以降と言われるため、概ね築30年レベルの物件で見られます。

ただし、昔の物件の場合、カウンター式キッチンは今ほどに多くはありませんでした。キッチンをみると、やはり壁付け型が多かったのです。

 

キッチンの種類

ここでキッチンの種類を取り上げてみましょう。

近年はLDKの普及にともない、スタイリッシュなキッチンが登場しています。
尚、当然ながら、今のキッチンは昔のものよりも高性能です。給湯にしても掃除にしても、昔のキッチンとは違います。

壁付け型

壁に付けて設置するキッチンで、昔からあるポピュラーなタイプです。ストレートの壁面に付けるタイプとコーナーにつけるタイプがあります。

メリットとしてはシンプルで飽きの来ない点と、リビング部分が広く使える点があります。ペニンシュラ型やアイランド型はキッチンだけで広い面積を取りがちですが、壁に付けるタイプは壁面部分だけで完結するため、リビングが広く使えるのです。

尚、古いマンションの場合にはこのタイプが付いている場合が多いため、リフォームでの交換は比較的容易です。
キッチンの移動は配管の都合にもよりますが、以前と同じキッチンであれば比較的容易に移動できます。

ペニンシュラ型

ペニンシュラとは「半島」を指す言葉で、対面式キッチンの一種です。

ペニンシュラ型キッチンは半島のように片方が壁面に付いている対面式キッチンを指します。奥行のあるデザインでもあるため、存在感は大きいです。

ペニンシュラ型の作業動線は左右なのですが、前面と背面に作業スペースが分かれているケースがあります。そのようなキッチンだと振り向きながら作業をしなければいけません。

尚、壁付けタイプから交換する場合には、配管とダクト工事の有無を確認しなければいけません。

アイランド型

アイランド型は、その名の通り「島」のような形のキッチンです。シンク部分が完全に独立しています。調理した食事を左右どちらからも運べる点が大きな特徴です。
また、開放的なデザインのキッチンであり、奥行もあるため存在感は大きいです。

しかし、奥行の分だけリビング部分が狭くなります。
尚、アイランド型もペニンシュラ型と同じように、リフォームの際には配管とダクト工事の確認が必要です。

 

最近のキッチンアイテム

最近のキッチンまわりのアイテムの進化は素晴らしく、以前よりも非常に便利になりました。
ここでは、最近登場したキッチンまわりのアイテムを紹介します。

IHクッキングヒーター

IHクッキングヒーターはガスではなく電気で加熱する設備です。そのため、火災の危険性は非常に低いです。
登場した時期は性能に疑問を持つ人が少なくありませんでしたが、今では性能が認められ、安全に調理できる設備として人気が出ています。

しかし、IHクッキングヒーターには専用のナベやフライパンが必要であり、電気を使うために電気料金が掛かる点が難点です。中古マンションに設置する時は電気のアンペア数に注意をしなければいけません。

食器洗い乾燥機

食器洗い乾燥機も比較的新しいアイテムです。食器洗いの労力から解放されることもあり、広く普及して来ました。
ただし、食器洗い乾燥機も電力を多く使う点と、汚れの状況によっては下洗いが必要になるなど、不便な点はあります。

尚、食器洗い乾燥機も電力を必要とします。リフォームで設置する場合には、電気のアンペア数の確認が必要です。

タッチレス水栓

タッチレス水栓は新型コロナ感染症が社会問題になったときに普及した水栓です。直接手で触れないため、以前のキッチンよりも衛生面で優れています。
ウィルス感染症には接触感染によって広がるケースが多いですが、タッチレス水栓であれば手で触れずに操作が可能です。
ただし、タッチレス水栓には電池式があります。電池切れに注意が必要です。

ディスポーザー

ディスポーザーは生ゴミを粉砕して流す装置です。捨てる生ゴミの量を減らせる点が魅力的なアイテムです。
非常に新しい設備のため、設置可能なマンションが限定されます。というのもディスポーザーは配管が特殊なため、簡単に設置できる訳ではないのです。

しかし、中古マンションであってもディスポーザーに対応している物件もあります。

 

キッチンリフォームの例

このようにキッチンには種類があり、新しいアイテムも数多く登場しています。
ここでは実際的なキッチンリフォームの例を挙げてみましょう。

ペニンシュラ型やアイランド型に変える

築年数の経ったマンションはキッチンが壁付けのケースが多いです。
しかし、今のキッチンはペニンシュラやアイランドのタイプが増えていて、キッチン部分に奥行きを出しています。
さて、リフォームによってキッチンの交換は可能ですが、壁付けから壁付けに変えるだけとは限りません。

壁付けをペニンシュラやアイランドに変えることもあるのです。
このリフォーム工事は規模が大きくなりますが、住み心地が完全に変わるためオススメです。

間取りの変更

間取りの変更もあります。
ポピュラーなのがキッチンと他の居室の間仕切り壁を撤去して、1つの広いリビングとして使うケースです。
間取りが現代の生活にマッチするため魅力的です。

ただし、工事は間仕切り壁を撤去する場合と、キッチンの位置まで完全に変える場合もあります。工事の種類によって費用も工期も変わるため、施工前に確認しましょう。

内装の変更

キッチン部分の間取りを変更する場合には、それと同時に内装材を変えるケースもあります。
例えば、キッチンと他の部屋を合わせてLDKにする場合、間仕切り壁を撤去しただけで内装に統一が取れているとは限りません。キッチンとの内装が異なり、違和感を覚えるケースもあるのです。
しかし、内装材の全部を交換すれば2部屋の両方が1つの部屋として統一が取れます。デザイン的に協調可能なのです。

ただし、部屋全体の工事になるため工事費用はそれだけ膨らんでしまいます。資金計画が非常に重要となるでしょう。

 

キッチンリフォームの注意点

このようにキッチンリフォームにはいくつもの例はあるのですが、リフォームは何でも可能な訳ではありません。
リフォームにも注意点があり、事前に確認しておくべき点もあるのです。
そこで、ここではマンションのキッチンリフォームの注意点を挙げてみましょう。

管理規約

マンションのリフォームの可否は区分所有法と管理規約によって決まります。この内、細則が決められているのは管理規約となるため、確認をしっかりとしなければいけません。
例えば、前述のようにキッチンリフォームでは配管を変更する場合があります。しかし、マンションによっては管理規約で配管の加工を禁じているケースがあります。そのため、キッチンの移動に制限が発生し、イメージ通りのキッチンができない可能性もあるのです。

費用

費用の問題も非常に重要です。費用によってリフォームが可能な範囲が違うからです。
例えば、予算が100万円程度しかないのであれば、キッチンそのものと内装を少し変えられるかもしれません。

しかし、500万円くらい使えるのであればフローリングなどを併せて変えられるかもしれないのです。
尚、リフォームには専用のローンがあります。ただし、リフォームローンは住宅ローンよりも金利が高めな場合ご多いため、返済計画を入念に立てなければならないでしょう。

工期

工期の確認も重要です。
リフォーム工事が大規模になると、それだけ工期も長くなり、近隣にも迷惑を掛けてしまいます。

また、工事の期間の仮住まいも必要となるのでしょう。仮住まいを手配するならば、それだけ費用がかかってしまいます。最初の段階で工期についても確認しておきましょう。
尚、リフォームは時として追加工事が発生します。工期には余裕を持つべきでしょう。

間取りの変更は可能か

マンションのリフォームは間取りを変えることが珍しくありません。ここまで述べてきたように、複数の部屋を繋げることもあるのです。
しかし、建物の構造によっては撤去不可の壁があるケースがあります。その場合は間取りの変更ができません。

そのため、中古マンションをリフォーム前提で購入する場合には、マンションの構造に注意すべきです。間取りの変更まで可能であるかをチェックすべきでしょう。

ダクトの変更は可能か

キッチンの位置を変更する場合にはダクトの位置にも気を付けなければいけません。
例えば、壁付けのキッチンをアイランド型に変える場合には、ダクトの位置も併せて動かす必要が生じます。

しかし、建物の天井の構造によってはダクトが納まりにくい場合があります。
ですから、キッチンの位置変更を見据えて、ダクトの変更までの確認が大切です。

コンセント位置

近年のキッチンには電気を使う設備が増えました。そのため、キッチンによってはコンセントの工事をする必要があります。

ただ、キッチンの場合は使用する設備や器具の事情から、コンセント位置を工夫しなければいけません。
最初の相談の時にコンセントの位置まで確認しておきましょう。

移設可能な範囲

キッチンの移設は可能ですが、どこにでも移動可能な訳ではありません。
配管などの都合により、移動可能な範囲は決まっているのです。

仮に、移動できない位置に移してしまうと、排水が流れにくいなどの不都合が発生し得ます。間取りについて相談する時に確認をしましょう。

床下収納の位置

床下収納は普段使わないものを収納しておく時に便利です。
ただ、床下収納は位置に気を付けなければいけません。

例えば、キッチンに近すぎる位置に設置してしまうと使い勝手が悪化するからです。キッチンの配置とタイプを決める時に、併せて検討をしましょう。

アンペア数が十分か

今のキッチンの設備の多くは電力を必要とします。特に、最近はその傾向が強く、多量の電気を食う設備が増えていると言えるでしょう。先に挙げた食器洗い乾燥機の他にも、電子レンジや炊飯器なども電気を必要とします。
また、時期によってはエアコンも使わなければいけません。

そのため、マンションの電気のアンペア数には注意が必要です。
特に古いマンションの場合はアンペア数が少ないため気をつけましょう。

 

まとめ

マンションのキッチンリフォームについて取り上げました。マンションのタイプからリフォーム工事までイメージができたことでしょう。また、注意点についても把握できたことでしょう。

今のマンションライフを考えるならば、キッチンのリフォームは重要です。キッチン造りは将来のマンションライフを決めるカギになるため、業者と十分に相談して、自分でも勉強をしてはじめましょう。

なお、マンションのリフォーム・リノベーションに関するご依頼は「ビルディングデザイン」がおすすめです。
PanasonicリフォームClub加盟店でもある当社では、デザイン・設計から施工まで自社ですべての内容を承っているので、個別に業者を依頼するよりもコストを抑えれる可能性もありますし手間も省けます。

「ビルディングデザイン」を利用して、費用を抑えつつ快適な住居をデザインしましょう。
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